EXHIBITIONS
等温帯 II “Isotherm”
カスヤの森現代美術館が展覧会「等温帯 II “Isotherm”」を開催。本展は、2019年に同タイトルで開催した企画展の2回目として、同館のコレクションより、原口典之、彦坂尚嘉、宮脇愛子、若江漢字の4名にスポットを当て、平面作品を中心に紹介している。
1960・70・80年代と既存の表現を克服しようと様々な作家が新しい試みで日本のアートシーンを活気づけ、新風を送り込んだ。本展で取り上げる4名もそのなかにあって、それぞれに牽引役として長きにわたり日本のアートシーンをリードしてきた。
1977年にドイツ・カッセルの「ドクメンタ」に初めて日本人作家として選ばれ、巨大な鉄のプールに廃油を満たした「オイルプール」で高い評価を得た原口典之(1946〜2020)、60年代は「美術家共闘会議(美共闘)」の反体制運動に参加し、また執筆活動や独自に開発した言語判定法を駆使して芸術分析を展開するなど多岐にわたって制作を行う彦坂尚嘉(1946〜)、ワイヤーを用いた「うつろひ」がモンジュイック・オリンピック広場(バルセロナ)、ラ・デファンス(パリ)など世界各地にコレクションされ、日本を代表する彫刻家のひとりとして知られる宮脇愛子(1929〜2014)、表現方法を様々に展開しながら、つねに社会との関わりを意識したコンセプチュアルな作品を国内外で発表し続けている若江漢字(1944〜)。
本展タイトルの「等温帯」は等温線から派生させた造語で、等しい温度を示す地帯という意味が含まれている。手法、コンセプトなどの違いはあるものの、4人の作品に等しく注がれる芸術に対する熱量を感じ取りたい。
1960・70・80年代と既存の表現を克服しようと様々な作家が新しい試みで日本のアートシーンを活気づけ、新風を送り込んだ。本展で取り上げる4名もそのなかにあって、それぞれに牽引役として長きにわたり日本のアートシーンをリードしてきた。
1977年にドイツ・カッセルの「ドクメンタ」に初めて日本人作家として選ばれ、巨大な鉄のプールに廃油を満たした「オイルプール」で高い評価を得た原口典之(1946〜2020)、60年代は「美術家共闘会議(美共闘)」の反体制運動に参加し、また執筆活動や独自に開発した言語判定法を駆使して芸術分析を展開するなど多岐にわたって制作を行う彦坂尚嘉(1946〜)、ワイヤーを用いた「うつろひ」がモンジュイック・オリンピック広場(バルセロナ)、ラ・デファンス(パリ)など世界各地にコレクションされ、日本を代表する彫刻家のひとりとして知られる宮脇愛子(1929〜2014)、表現方法を様々に展開しながら、つねに社会との関わりを意識したコンセプチュアルな作品を国内外で発表し続けている若江漢字(1944〜)。
本展タイトルの「等温帯」は等温線から派生させた造語で、等しい温度を示す地帯という意味が含まれている。手法、コンセプトなどの違いはあるものの、4人の作品に等しく注がれる芸術に対する熱量を感じ取りたい。