EXHIBITIONS

ゆかたと藍の世界

2021.07.17 - 08.29

紺木綿地型染見本裂浴衣 江戸時代 今昔西村蔵

縹地青海波文様唐衣(采女装束のうち) 江戸時代 奈良県立美術館蔵 後期(8月11日〜29日)のみ展示

清水幸太郎 長板中形紺木綿地山路文に菊花模様浴衣 1970〜89 個人蔵 

matohu 折縫い絞りワンピース 2020 個人蔵

森くみ子 木綿、竹地菱横段折縫い絞り着尺(部分) 2010頃 作家蔵 前期(7月17日~ 8月9日)のみ展示

福本潮子 太陽の道(部分) 1998 作家蔵

歌川広重「有松紋 竹谷佐兵衛店先」1844-54年頃、名古屋市立博物館蔵(前期[7/17~ 8/9]のみ展示)

「ゆかたと藍の世界」展が高松市美術館で開催。世代を越えて多種多様に展開される「ゆかた」と「藍」の世界を展覧する。

 藍は、古くは奈良時代から現代に至るまで日本で衣服や布製品の染料として使用されてきた。なかでも、ゆかたは、木綿が普及した江戸時代中頃から藍染と結びついて発展した染織品の代表でもあり、現代でも藍染のゆかたは親しみのあるものとなっている。

 本展では、ゆかたの歴史と変遷を振り返りながら、「ゆかた」と「藍」をキーワードにファッションから現代美術作品までを紹介。江戸時代の藍染衣装である、絹地に藍染が施された朝廷の女官の衣装、伝統的な長板中形の技法で人間国宝(重要無形文化財保持者)に指定された清水幸太郎(1897〜1988)や、松原定吉(1893〜1955)と孫にあたる松原伸生の作品を展示する。

 そして、伝統に基づく藍染を現代の衣服に取り入れ進化させたファッションブランド「matohu」、藍の産地・徳島で藍の歴史を研究しながら、自然発酵建にこだわった藍染布の制作を続ける森くみ子、さらに藍を表現手段として、着物だけでなく現代美術に昇華させた福本潮子らの作品も交え、現代に展開される「ゆかた」と「藍」の表現を紹介する。