EXHIBITIONS

三井記念美術館コレクション名品展

自然が彩る かたちとこころ

― 絵画・茶道具・調度品・能装束など―

2021.07.10 - 08.22

円山応挙筆 雪松図屏風(左隻) 江戸時代・18世紀 三井記念美術館蔵 国宝

円山応挙筆 雪松図屏風(右隻) 江戸時代・18世紀 三井記念美術館蔵 国宝

月宮殿蒔絵水晶台象彦(西村彦兵衛)製 明治~昭和時代初期・19~20世紀 三井記念美術館蔵

青海波塗皿 柴田是真作 江戸~明治時代・19世紀 三井記念美術館蔵

志野茶碗 銘卯花墻 桃山時代・16~17世紀 三井記念美術館蔵 国宝

紅白萌黄段扇面秋草観世水模様唐織 明治~大正時代・20世紀 三井記念美術館蔵

 三井記念美術館が名品展「自然が彩る かたちとこころ ― 絵画・茶道具・調度品・能装束など―」を開催。2022年4月下旬までリニューアル工事を予定している同館のコレクションと対面できる、休館前最後の機会となる。

 本展のテーマは「自然のすがた」。「自然」と言えば、山・川・海がつくる地形、雨・雪・雷・雲・風といった気象、樹木・草花・動物・虫などの動植物と、多くの事物や現象をイメージできる。

 絵画や調度品では、四季や物語にみる美しい情景の一瞬をとらえ、あるいは自然にあふれた理想の世界を想像し、自然物をリアルに表現するなどの試みが行われた。また茶道具などには、自然のモチーフをデザイン化するといった趣向を凝らした表現方法が用いられている。

 こうした多彩な「自然のすがた」から、作品の背景にある人々の豊かな感性や創意工夫を感じ取ることができるだろう。

 本展では、これらの「自然」がどのように美術に表現されているのか、様々な角度からアプローチし、三井記念美術館コレクションのなかから選りすぐった東洋・日本美術の名品を紹介する。

 四季それぞれの風景・草花・樹木などを描いた絵画、卓越した技法で自然の一瞬をとらえた工芸品、銘と造形を自然にたとえて愛でた茶道具など。「自然」が彩る「かたち」と「こころ」を楽しみたい。