EXHIBITIONS

忘れられた江戸絵画史の本流

—江戸狩野派の250年

2021.05.22 - 06.06, 2021.06.08 - 06.27

狩野祐清邦信・狩野立信 花鳥図屏風(左隻) 日照軒コレクション

狩野祐清邦信・狩野立信 花鳥図屏風(右隻) 日照軒コレクション

狩野常信 十二ヶ月和歌歌意画帖 日照軒コレクション

狩野洞白愛信 東方朔・西王母図屏風(左隻) 日照軒コレクション

狩野洞白愛信 東方朔・西王母図屏風(右隻) 日照軒コレクション

狩野探幽 臨画帖 個人蔵

 静岡県立美術館では、江戸狩野派の全貌に迫る展覧会「忘れられた江戸絵画史の本流 —江戸狩野派の250年」を開催する。

 近年、人気を高めている江戸絵画。江戸狩野派は、江戸城にアトリエを持つ奥絵師4家を頂点に、それを支えた表絵師12家が中核となって活動した巨大な組織であり、将軍家や大名の注文を受けた主要な画家だけでも100人を超える。実力者が揃っていたものの、画壇の中心で活躍した数人を除いて、江戸狩野派の画家のほとんどは知られていない。

 本展では、個人コレクターの所蔵する江戸狩野派の作品を選りすぐり、総勢80人の画家たちの知られざる魅力を紹介。表絵師の画家を系統立てて展示する試みは本展が初となる。4点を除いてすべて初公開となる112点の作品によって、江戸狩野派の幅広い展開をたどる。

 なお本展にあわせて、江戸狩野派の古典学習に焦点を当てた特別展示「江戸狩野派の古典学習―その基盤と広がり」(第7室、5月18日~6月27日)を行う。両展覧会の鑑賞を通じ、江戸狩野派への理解をより深めることができる。