EXHIBITIONS

グループ展「万能薬/PANACEA」

2021.04.16 - 05.02

メインビジュアル

岳明 You are what you eat 2021

臼井達也 アマゾンエフェクト 2021

羊喘兒 オリンピック・チャンピオン生成装置(局部) 2020〜2021

カリン・ピサリコヴァ ホーム ガーデニング 2021 撮影=テルンコヴァー・バルボラ

 CALM & PUNK GALLERYでグループ展「万能薬/PANACEA」が開催される。参加作家は、岳明(ユエ・ミン)、臼井達也、羊喘兒(ヤン・チンファ)、カリン・ピサリコヴァの4名。

 本展では、それぞれ異なる年齢、国籍、バックグラウンド、メディウムを持つ作家たちが、資本主義のサイクルのなかで生き延びるために人々が投与する「万能薬」をコンセプトに、各々の場所や時代性で感じ、考察する近未来への想像を作品化する。

 東京を拠点に活動するマンガ家・岳明は、中国北京出身。そこで体験した自身の幼少期の思い出や中国独自の風習をマンガ、ドローイング、イラストレーション、アニメーションなどで表現している。本展では、作家自身が家族と幼少期に体験した中国の食文化をもとに描いた新作のマンガを公開する。

 臼井達也は東京を拠点に活動するアーティスト。インターネットを通じた新しい消費活動のなかに生み出されるイメージ、またそれらがつくり出す生態系について考察している。これまでにアマゾン熱帯地域を調査するように、世界最大手のeコマースサイト「Amazon」に出品されている数々の品物をリサーチし、その環境独特の歪さを持った生態系に迫る作品を制作。本展では、その「Amazon」がもたらす付加価値やエフェクトについて考察したインスタレーションを展示する。

 上海で生まれ育ち、現在は東京に拠点を置くアーティスト・羊喘兒は、3DCGを用いた映像やインスタレーション作品を国内外で発表してきた。消費主義が加速する現代に立ち並ぶ人工物やその景色をイメージとして、そこに存在する現実と虚構を浮かび上がらせる。本展では、自身のコンセプトから切り取った「訓練」をテーマに映像インスタレーションを展開する。

 アーティストのカリン・ピサリコヴァは、日本やヨーロッパなど海外でのアーティストレジデンシーを経て現在はチェコ拠点に活動。これまで、⼈間の⽣活や相互の関係、⽇常の儀式的なことから発想を得たインスタレーションを制作してきた。本展では、ロックダウン中に新たに体感した景色と生活をもとに、自身を被写体とした写真作品を発表する。