EXHIBITIONS

高石晃「Inner Surface」

2021.02.19 - 03.21

高石晃 Inner Surface(I See Colours) 2020

高石晃 Inner Surface(N) 2020

 ペインター・高石晃が個展「Inner Surface」を開催。Maki Fine Artsでは約4年半ぶりの展示となる。

 高石は1985年神奈川県生まれ。2010年武蔵野美術大学大学院美術専攻油絵コース修了。遠近法の操作や、支持体の切断、表層の掘削などの手法でイメージと物質の境界を横断する作品を制作している。近年参加したグループ展に、「都美セレクション グループ展 2020 描かれたプール、日焼けあとがついた」(東京都美術館 ギャラリーA、2020)、「早川祐太・高石晃・加納俊輔 三つの体、約百八十兆の細胞」(Maki Fine Arts、東京、2017)などがある。

 これまで、支持体のパネルを切断するなど、物質と絵画のボーダーラインを横断する作品を発表してきた高石。本展では、「現象としての絵画」の延長線上で、2019年より制作を続けている「Inner Surface」の新作を展示する。

「Inner Surface」は、表面にスプレーペイントを施すことにより、実際の筆致や絵具の凹凸がプリントされたような錯覚を伴って現れる絵画シリーズ。ワンストロークによる大きな筆致、絵具のボリューム感、ドリッピングなどの手作業による痕跡が、スプレー噴射によりコントロールされた明暗の調整、色調の振幅によって、光を帯びたような視覚効果とともに、平坦で物質性が取り除かれたような表面へと変換されている。