EXHIBITIONS

生誕150年記念

モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて

2021.03.23 - 06.06

ピート・モンドリアン 赤、青、黒、黄、灰色のコンポジション 1921  デン・ハーグ美術館蔵 Kunstmuseum Den Haag

ピート・モンドリアン ダイフェンドレヒトの農家 1905頃 デン・ハーグ美術館蔵 Kunstmuseum Den Haag

ピート・モンドリアン ドンブルグの教会塔 1911 デン・ハーグ美術館蔵 Kunstmuseum Den Haag

ピート・モンドリアン 色面の楕円コンポジション2 1914 デン・ハーグ美術館蔵 Kunstmuseum Den Haag

ピート・モンドリアン 大きな赤の色面、黄、黒、灰、青色のコンポジション 1921 デン・ハーグ美術館蔵 Kunstmuseum Den Haag

ピート・モンドリアン 線と色のコンポジションIII 1937 デン・ハーグ美術館蔵 Kunstmuseum Den Haag

「生誕150年記念 モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」がSOMPO美術館で開催される。日本では23年ぶり、待望の展覧会となる。

 1872年、オランダ中部のアメルスフォルトに生まれたピート・モンドリアン。アムステノレダムの国立アカデミーに学んだ後、同校の夜間学校に進み、初期ではハーグ派風の風景画を手がけた。1908年の画家ヤン・トーロップとの出会いを機に、象徴主義や神智学に傾倒。同時に、オランダの風景から風車、灯台、砂丘、聖堂などを描き、実験的な作品を展開した。1911〜14年にかけてはパリに滞在。キュビスムにふれると、主観を排した「新造形主義」理論を立ち上げ、第一次世界大戦を挟んで、静物や樹木など身近な主題を抽象化した独自の作風を築いた。

 第一次世界大戦後、「新造形主義」に従った厳格な「コンポジション」シリーズに着手。晩年はニューヨークに移住し、旺盛に制作を続けた。直線と限られた色面によるモンドリアンの絵画構成は、テオ・ファン・ドゥースブルフらと1917年に結成したグループ「デ・ステイル」をはじめ、デザインやファッションの領域においても盛んに取り入れられ、いまに影響を残している。

 本展では、初期のハーグ派様式の風景画、象徴主義や神智学に傾倒した作品、キュビスムの影響を受けた作品、そして晩年の水平垂直と原色平面の「コンポジション」まで、モンドリアン作品を網羅する、オランダのハーグ市立美術館所蔵の作品50点が来日。

 また、国内美術館所蔵のモンドリアン作品と、「デ・ステイル」関連のプロダクトなども紹介し、モンドリアンの芸術の広がりを再検証する。

※SOMPO美術館は、6月1日より「モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」を再開。最新情報・来館にあたっての注意事項は公式ウェブサイトへ。