EXHIBITIONS

Print Works

加納光於 《引潮》ユークリッドへⅣ

奈良美智 「In the floating world」より

 ギャルリー東京ユマニテが展覧会「Print Works」を開催し、1990年代に発表された版画作品を中心に展示する。主な出展作家は、青木野枝、池田龍雄、加納光於、奈良美智、若林奮の5名。

 加納光於(1933〜)は1991〜92年に銅版画によるカラーインタリオを精力的に発表してきた。若林奮(1936〜2003)と青木野枝(1958〜)は1990年以降、彫刻と並行して版画作品を多く制作し、池田龍雄(1928〜2020)も絵画のほかに多くの版画を手がけた。さらに奈良美智(1959〜)は、1990年代後半から木版によるゼロックスプリントなど新しい版画の領域を広め、99年には初の版画集を発表している。

 版画の可能性が再評価され、多くの作家が版画を試みた1990年代。本展では、絵画、彫刻とは異にする多様な版画作品を紹介する。あわせて、先月急逝した池田による、1960年代制作のリトグラフや手彩の貴重な作品を展示。