EXHIBITIONS

マイケル・ケンナ「日本/仏陀」

銀座凮月堂コラボ企画

マイケル・ケンナ Hand of Buddha, Yakuri Temple, Shikoku, Japan. 2001 Photo © Michael Kenna/RAM

マイケル・ケンナ Clear Night Sky, Tosa, Kochi, Shikoku, Japan Photo © Michael Kenna/RAM

マイケル・ケンナ Maki’s Washi Flowers, Study 4, Hokkaido, Japan. 2020 Photo © Michael Kenna/RAM

 現代の風景写真を代表するひとり、マイケル・ケンナの個展「日本/仏陀」がギャラリー・アートアンリミテッドで開催される。

 ケンナは1953年イギリス北西部の工業地帯ランカシャーに生まれ、ロンドン芸術学校で写真を学ぶ。高等国家免状を取得した翌年の77年より、サンフランシスコに渡って写真家として活動を開始。ハッセルブラッドで撮影した正方形の静謐な風景で知られ、長時間露光と高度な技術で究極の美を表現している。これまで世界各地で個展を開催し、作品は数多くの美術館に収蔵。2000年にはフランス政府より芸術文化勲章・シュヴァリエに表彰される。

 日本へは1987年以来度々来日し、北海道などの風景を撮影。2018〜2019年にかけて、東京都写真美術館で日本初回顧展「A 45 Year Odyssey」を開催し、注目を集めた。京都、奈良から出発し、55歳の記念に四国四十八箇所を巡り、仏像を撮影。仏教への関心からその旅は、中国、韓国、チベット、タイなどアジア各地まで続き、集大成として今年9月に写真集『BUDDHA(仏陀)』を上梓した。

 本展は、和菓子の老舗・銀座凮月堂とのコラボレーション企画として開催。アートアンリミテッドでは、ケンナの新作を含む約20点の風景と仏陀にかかわる写真をセレクトし、ケンナが自ら暗室で焼いたモノクロームの諧調の美しいプリントを展示する。

 また本展と同時に、銀座凮月堂では「マイケル・ケンナコレクション」展を開催。ケンナの写真コレクションのなかから約17点を展示するほか、コラボレーションを記念して、作品にちなんだモノトーンの和菓子とモンブランを提供する。