EXHIBITIONS
内田あぐり VOICES いくつもの聲
現代日本画を代表する作家のひとり、内田あぐりの個展が原爆の図丸木美術館で開催されている。
内田は1949年東京都生まれ。1975年武蔵野美術大学大学院日本画コース修了。93年に文化庁在外研修員として渡仏。2003〜04年までは武蔵野美術大学在外研修員として渡米する。これまで個展、企画グループ展などで作品を多数発表し、近年では2019年の「内田あぐり―化身、あるいは残丘」(武蔵野美術大学 美術館・図書館)が開催。主な受賞歴に、「今日の日本画―第12回山種美術館賞展」大賞(1993)、「現代日本絵画の展望展」ステーションギャラリー賞(1999)、「第1回東山魁夷記念 日経日本画大賞展」大賞(2002)、第68回神奈川文化賞(2019)がある。
原爆の図丸木美術館が、丸木位里、丸木俊の共同制作「原爆の図」誕生から70年という節目に、現代日本画を代表する作家のひとりである内田の展覧会を開催することになったのは、内田が近年、絵画素材・技法研究の活動を通じて、「原爆の図」や「沖縄戦の図」に関心を寄せ続けてきたことがきっかけとなった。とりわけ、位里が試みた水墨表現の実験性については、今日の作家へと受け継がれてきた表現の根幹をなすものと強く共感している。
また内田は、絵画において「身体」をテーマに人間存在の根源を探求し続けてきた画家であり、そのまなざしは、位里と俊が積み重ねてきた絵画の主題にも通底している。
本展では、展示の導入部において、内田と位里、そして内田と俊の、それぞれの人間表現が呼応しあう空間を形成。大展示室では、内田が本展のために制作した横8メートルに及ぶ新作を発表する。また、同じ空間に半世紀以上前に描かれた位里の抽象性の高い絵画が並ぶ。
本展は内田の絵画を歴史的な時間軸に位置づけると同時に、「原爆の図」をはじめとする位里と俊の絵画に再び命を吹き込み、今日的な解釈の可能性を拓く試みとなる。
内田は1949年東京都生まれ。1975年武蔵野美術大学大学院日本画コース修了。93年に文化庁在外研修員として渡仏。2003〜04年までは武蔵野美術大学在外研修員として渡米する。これまで個展、企画グループ展などで作品を多数発表し、近年では2019年の「内田あぐり―化身、あるいは残丘」(武蔵野美術大学 美術館・図書館)が開催。主な受賞歴に、「今日の日本画―第12回山種美術館賞展」大賞(1993)、「現代日本絵画の展望展」ステーションギャラリー賞(1999)、「第1回東山魁夷記念 日経日本画大賞展」大賞(2002)、第68回神奈川文化賞(2019)がある。
原爆の図丸木美術館が、丸木位里、丸木俊の共同制作「原爆の図」誕生から70年という節目に、現代日本画を代表する作家のひとりである内田の展覧会を開催することになったのは、内田が近年、絵画素材・技法研究の活動を通じて、「原爆の図」や「沖縄戦の図」に関心を寄せ続けてきたことがきっかけとなった。とりわけ、位里が試みた水墨表現の実験性については、今日の作家へと受け継がれてきた表現の根幹をなすものと強く共感している。
また内田は、絵画において「身体」をテーマに人間存在の根源を探求し続けてきた画家であり、そのまなざしは、位里と俊が積み重ねてきた絵画の主題にも通底している。
本展では、展示の導入部において、内田と位里、そして内田と俊の、それぞれの人間表現が呼応しあう空間を形成。大展示室では、内田が本展のために制作した横8メートルに及ぶ新作を発表する。また、同じ空間に半世紀以上前に描かれた位里の抽象性の高い絵画が並ぶ。
本展は内田の絵画を歴史的な時間軸に位置づけると同時に、「原爆の図」をはじめとする位里と俊の絵画に再び命を吹き込み、今日的な解釈の可能性を拓く試みとなる。



