東郷青児 蔵出しコレクション

　モダンな美人画で知られる東郷青児（1897〜1978）は、24歳から7年間をフランスで暮らし、63歳以降は毎年のように海外を旅して周った。

　ＳＯＭＰＯ美術館で開催される「東郷青児 蔵出しコレクション ～異国の旅と記憶～」は、日本とフランスを起点にした国際性を東郷の本質のひとつとみなし、東郷が旅先で見たもの、持ち帰ったもの、それらに刺激を受けた作品などを通じて、生涯、異国に強烈な興味を抱き続けた東郷の活動の足跡をたどる。

　本展では、モダンボーイと呼ばれた東郷の「旅」を切り口に、油彩、素描、彫刻、デザイン、写真資料、そして東郷の蒐集品など、これまで展示機会の少なかった収蔵品約140点を紹介。尽きない好奇心を胸に世界へ飛び込んでいった東郷のまなざしを通して、パリからサハラ砂漠までの旅を楽しみたい。

　また同館の特別展示では、フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》、ポール・ゴーギャン《アリスカンの並木路、アルル》、ポール・セザンヌ《りんごとナプキン》などの作品も鑑賞できる。