EXHIBITIONS

カタルシスの岸辺「光光DEPO」

2020.10.10 - 11.01
 マテリアルショップ「カタルシスの岸辺」による展覧会「光光DEPO」がEUKARYOTEで開催される。

 カタルシスの岸辺は2017年に結成。東京藝術大学大学院先端表現科を専攻する荒渡巌、海野林太郎を中心に結成され、のちに高見澤峻介、田中勘太郎、髙橋銑(2019年独立)、大山日歩が加わる。映像制作を主とする者から立体や絵画制作、プログラミングを行う者までプロジェクトに応じて、複数のアーティストが入れ替わる流動的な形態で活動を続けてきた。

 これまで、作品未満のマテリアルや映像素材を秒単位で量り売りする屋台や、コイン投入式の映像視聴筐体「動牙番長/動牙師匠」の作成設置、アートワールドを舞台とした対戦型ボードゲームの設計と提供などを実施。若手美術家たちによるこれらの実験的活動は、現代美術の枠組みや作家・鑑賞者といった関係性に揺さぶりかけ、注目を集めている。

 本展では、EUKARYOTEのギャラリースペースを使い、カタルシスの岸辺のメンバーと、ナルコ(narco)、小宮麻吏奈、長田雛子ら気鋭の若手美術家を加えた8人の企画運営による実店舗「光光DEPO」として開店。ホワイトキューブの整然とした慣習的な光景から一変し、路地に並ぶ電子部品屋やホームセンターのように、混沌の秩序に則して配置された素材・作品と、その対面販売を行う店舗が登場する。

 店舗のなかでは、新しい試みとして参加作家たちが日替わりで店員として在廊。購入者の簡易オーダーを介したやりとりと即興性を取り入れた作品制作を行う。