EXHIBITIONS

開校100年 きたれ、バウハウス

―造形教育の基礎―

製図の授業(ロッテ・ベーゼ) 撮影者不詳 ミサワホーム株式会社蔵

フリッツ・シュライバー 学生たち(アトリエのバルコニー) 1932頃 ミサワホーム株式会社蔵

1922年のバウハウスの教育カリキュラム図(「学校便覧」より) 1922

パウル・クレー バウハウス叢書2『教育スケッチブック』 1925 ミサワホーム株式会社蔵

マルセル・ブロイヤー クラブチェアB3(ヴァシリー) 1925 / 26 宇都宮美術館蔵

オットー・リンディッヒ ココアポット 1923 宇都宮美術館蔵

ヨースト・シュミット デッサウ市の案内パンフレット(裏表紙) 1930 ミサワホーム株式会社蔵

ヴァルター・グロピウス バウハウス・デッサウ校舎 1925-26 撮影=柳川智之(2015)

 1919年、ドイツの古都ヴァイマールに開校したドイツの造形芸術学校「バウハウス」。その100周年を記念した全国巡回展が、最終会場の東京ステーションギャラリーで開催される。

 建築家ヴァルター・グロピウスによって創立されたバウハウスは、ナチスの弾圧を受け1933年に閉鎖。わずか14年という短い活動期間で、実験精神に満ち溢れたこの学校は、造形教育に革新をもたらし、今日にいたるまでアートとデザインに大きな影響を及ぼしている。

 バウハウスでは、ヴァシリー・カンディンスキー、パウル・クレーなど時代を代表する芸術家たちが教師として指導にあたって、優れたデザイナーや建築家が育ち、画期的なデザインが生まれた。とりわけ、入学した学生が最初に受ける基礎教育で教師たちが試みた授業はユニークなものだった。

 本展はバウハウスの教育のなかでもユニークな基礎教育に注目。バウハウスの基礎教育を中心に各教師の授業内容を紹介するとともに、その一端を体験できる展示構成で、基礎教育から発展した様々な工房(金属、陶器、織物、家具、印刷・広告、舞台など)での成果や資料など約300点を展示する。

 また、バウハウスに入学した日本人留学生4名、水谷武彦、山脇巌、山脇道子、大野玉枝の活動を一堂に紹介する初めての機会となる。