EXHIBITIONS

9 Posters

2020.06.03 - 06.21

山本悠 角銅真実「Dance」ミュージックビデオの原画 2019

 TALION GALLERYは、「ポスターのためのポスター」をテーマとした展覧会「9 Posters」を開催。イラストレーターを名乗り、コンセプチュアルな活動で知られる山本悠の企画発案となる本展は、秋山伸、石塚俊、荻野僚介、温田庭子、ケロクンプ&ルーマニャック with 谷沢直、新津保建秀、山本悠、脇田あすかの作家9組を迎え、デザインからマンガ、絵画、写真、パフォーマンスによる多様なジャンルのポスター表現を紹介する。

 これまで、ポスターという形式は定型の平面の中に情報をいかにデザインするかという明快な条件により、デザインの世界においてはひとつの主要な表現形式として確立されてきた。いっぽうで、広告媒体としての存在意義を担うポスターは、表現である前に情報を効果的に伝えるという役割があり、瞬く間に消費されその姿を消していくという宿命を持った存在でもある。

 本展は、メディアの多様化とデジタル化が進んだ現代において、かつての重要性は失われれつつあるポスターの物語や形式、そのものの特性や物質性に着目。これまで絵画が絵画について自問自答してきたように、様々な領域で活動する作家たちがポスターのためのポスターを発表する。

「ポスターは、一度貼られて剥がされると、捨てられることも多い。あるいは片付けるのも面倒がられて、貼られっぱなしで朽ちていくことも多い。この世界にあり続けるポスターは、それとは別に存在する幸福に支えられている。みなさんに、心の中でも、部屋の中でも、だれかのどこかに貼り付き、そして、いつか剥がれてしまうような、そんなポスターを作ってもらいたい(山本悠)」