EXHIBITIONS

秋岡美帆―風の景―

秋岡美帆 ゆれるかげ 8の1 1989年9月22日 三重県立美術館蔵

 秋岡美帆(1952〜2018)は、兵庫県神戸市出身の画家。風、光、樹々が見せる一瞬の表情をカメラでとらえ、撮影したフィルムをNECO(New Enlarging Color Operation、拡大作画機)で麻紙やキャンバスに拡大プリントした作品を1979年より発表した。90年代半ばから三重県内に居を構えて制作を続ける傍ら、大学で教鞭を執り、次世代の育成にも力を注いだ。

 三重県立美術館では、2002年に三重県ゆかりの作家として県民ギャラリーで「秋岡美帆展」を開催。作品を収蔵し、以降はコレクション展などでたびたび紹介してきた。

 2018年3月、秋岡は惜しまれながら逝去。その後、作家遺族より作品の寄贈を受け、同館のコレクションは現在では制作初期から2000年代までの秋岡の作風の変遷をたどることができるものとなった。

 今回の特集展示では、3月に三回忌を迎えた秋岡を偲んで、寄贈作品を含めた同館のコレクションを一挙に公開し、その画業を振り返る。