EXHIBITIONS

YUMEJI 抒情の線

 岡山県出身の詩人画家・竹久夢二(1884〜1934)は、独学で表現の道へ進み、画家、デザイナー、詩人など総合芸術家として活躍した。夢二の創作の源になったのは身近な風景や人たち。つねに持ち歩いたスケッチブックの数は400冊以上にものぼり、「心の詩」とも言える夢二独自の線描によって、瞬間瞬間の美しさを切り取った。

 本展では、初公開10点を含む夢二のスケッチを多数展示。夢二式美人の創成期の若さあふれる表現から、円熟期にいたってもなお、新しい表現を追求した気迫ある描線まで、夢二の「線」に焦点を当てる。

 なかでも見どころとなるのは、構図の試行錯誤の窺える下絵《桜下五美人》や、自由闊達な線に夢二の感性を感じさせる《青い酒》など。抒情的な筆の跡に注目し、画家が描き出そうとしたものを見つめる。

 あわせて春の特別展示として、夢二がデザインしたの着物を着た舞妓が華やかな作品《春宵哀話》や、子供へのあたたかな視点が感じられる《ねたかねなんだか》を公開する。