平野政吉コレクションの西洋画

「平野政吉コレクション」は、秋田市の資産家・平野政吉が収集した浮世絵、骨董、江戸期の絵画などの美術作品からなるコレクション。

　平野は交流のあった画家・藤田嗣治の妻・マドレーヌが1936年に急逝したことに伴い、その鎮魂のための美術館建設を構想。その折、藤田の30年代の画業を俯瞰する作品をコレクションに多数収めた。これをきっかけに収集のジャンルを西洋画にも広げる。

　戦争を経て、67年に平野は長年集めた美術作品を公開する財団法人平野政吉美術館を設立。同年5月には、平野政吉コレクションを展観する秋田県立美術館が開館した。

　本展では、同コレクションより、フィンセント・ファン・ゴッホや、ロジェ・ビシエール、アンドレ・ロートなどフランスで活躍した画家の作品などを展示。あわせて藤田が中南米で入手した宗教画を紹介する。