MUSEUMS / GALLERIES

秋田県立美術館

秋田

エントランス

カフェラウンジ

 秋田県立美術館は1967年、平野政吉コレクションを展観する美術館として開館し、2013年に安藤忠雄設計の建物に移転。平野政吉コレクションのなかから、《秋田の行事》(1937)をはじめとする藤田嗣治の1930年代の作品群を常設展示し、調査・研究に基づいた企画展、特別展を開催している。

 館蔵の平野政吉コレクションは、秋田市の資産家・平野政吉が収集した美術作品。平野は30年代、パリで脚光を浴び中南米を経て帰国した画家・藤田と交流し、その作品を多数収集した。《秋田の行事》は縦約3×横2メートルの大画面に、平野家が財を築いた商人町の1年が展開し、秋田の産業や歴史も描き込まれている。秋田という一地方を描いた壁画は、祝祭と日常で成り立つ日本人の普遍的な営みを表現した日本表象の壁画とも言える。