ベンジャミン・バトラー展 「二色、単彩、そしてそれ以外の風景」

　山や木、自然の風景をモチーフに描くアーティスト、ベンジャミン・バトラーの個展が開催される。

　バトラーは1975年アメリカ生まれ。2000年シカゴ美術館附属美術大学ペインティング専攻修士課程を卒業。現在はオーストリアのウィーンを拠点に制作活動を行い、これまでにニューヨークやロサンゼルス、ロンドン、ウィーン、バーゼル、ベルリンなど世界の各都市で個展を開催してきた。

　バトラーの風景画は、題材となる木の枝や幹が単純化され、縦や斜線、三角、曲線といった幾何学模様のように、画面全体に余白なくリズミカルに反復して描かれるのが特徴。それらはコントラストの明瞭な色彩によって引き立たされ、具象と抽象の境界を模索するような独特な画面をつくり出している。

　本展では、近年多く描いている木をモチーフとした新作絵画を展示。コンポジションにおいて様々な要素を持ちながら、シンプルで詩的、現代的な雰囲気を併せ持つ作品を紹介する。

　なお、アーティスト・美術評論家の東野雄樹が本展に寄せたテキストを公式ウェブサイトで読むことができる。