EXHIBITIONS

村上友晴展

2019.12.09 - 2020.01.17

展示風景

 黒を基調とした絵画で活動を続ける現代作家・村上友晴の個展が開催。本展では、新作のドローイングが展示される。

 村上は1938年福島県生まれ、61年東京藝術大学日本画科卒業。初期では日本画顔料を使用した黒の絵画を制作。その後、アメリカの抽象表現主義の影響を受けて、大型キャンバスに黒の下地を塗り、ペインティングナイフで木炭粉を混ぜた絵具を重ね置くことで、重厚な画面をつくり上げる独自の手法を確立する。

 90年代からは、白い紙の表面に鉛筆やニードルの痕跡を残した繊細な作品も制作。79年にカトリック教会の信徒となり、神に祈りを捧げる静謐な絵画は深い精神性を湛えている。近年の個展に「村上友晴展 ― ひかり、降りそそぐ」(目黒区美術館、2018)、「村上友晴」(ART OFFICE OZASA、京都、2018)などがある。