EXHIBITIONS

ニューヨーク・アートシーン

-ロスコ、ウォーホルから草間彌生、バスキアまで-滋賀県立近代美術館コレクションを中心に

2019.11.14 - 2020.01.19

アーシル・ゴーキー 無題(バージニア風景) 1943-44頃 滋賀県立近代美術館蔵

モーリス・ルイス ダレット・ペー 1959 滋賀県立近代美術館蔵

 第二次世界大戦後、画期的な表現を次々と生み出して注目を集めたニューヨーク。大戦中、戦火を逃れてヨーロッパから移り住んだ美術家たちが伝えた近代美術がアメリカの若者たちを刺激し、「アクション」や「抽象表現主義」といった新しい表現の誕生へとつながった。

 同時代でも際立つのは、男性用小便器を展覧会に出品したマルセル・デュシャン。そのダダ的な行為は、生活と芸術を等価とみなすネオ・ダダの作家たちに影響を与え、大衆文化への関心は大量消費社会を背景にアメリカ独自の美術「ポップ・アート」として花開いた。

 いっぽうで1960年代以降、美術の根源を探る極めて禁欲的・還元的な美術動向も登場。またニューヨークには、草間彌生河原温のように今日では世界的に知られる日本人作家も多く活動した。

 本展では、現在休館中の滋賀県立近代美術館が所蔵する日本屈指の戦後アメリカ美術のコレクションを中心とした優品約100点を展示。戦後のニューヨークで繰り広げられたアメリカ美術の半世紀を振り返る。