泉太郎「スロースターター バイ セルフガイダンス」

　2019年度名古屋芸術大学アート&デザインセンターの企画展では、アーティストであり、同校特別客員教授の泉太郎の個展「スロースターター バイ セルフガイダンス」を開催する。

　泉は1976年奈良県生まれ、多摩美術大学大学院美術研究科修士課程修了。映像やパフォーマンス、ドローイングやテキストなど、幅広い方法で作品を発表。一見不条理にも見える作品は、自由と不自由、実像と虚像、表と裏といった要素が絡み合い、普段目にしている世界について思わぬ方向から問いを投げかける。また泉は、作品展示を行う場所の素地を見直し、チームづくりからリスタートするなど開催地や展示空間を耕すような方法で独自の表現を生み出しながら、世界各地の展覧会に参加している。

　近年、パレ・ド・トーキョー（パリ）や金沢21世紀美術館（石川）で個展を開催するなど、国内外を問わず精力的に作品を発表する泉。本展では、自らも過去に体験した「芸術大学」という特殊な教育機関に関わることから着想を得た、複数の新作インスタレーションやパフォーマンスを展示する。