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EXHIBITIONS

やまとうた 三十一文字(みそひともじ)で綴る和の情景

2019.10.12 - 11.13, 2019.11.15 - 12.15

佐竹本三十六歌仙絵 中務像 鎌倉時代 13世紀 重要文化財(後期出品)

伝紀貫之 寸松庵色紙 平安時代 11世紀(前期出品)

 奈良時代から今日まで日本の人々に愛されてきた和歌は、和の国(日本)でつくられた歌という意味があり、「やまとうた」とも呼ばれている。わずか三十一文字のなかに、恋愛や移ろいゆく四季を愛でる日本人の心情などを豊かに表現した和歌は、文学・書・絵画・工芸などにも影響を及ぼし、日本文化の形成に欠かせない存在と言えるだろう。

 本展では、サンリツ服部美術館のコレクションのなかから、かな書の最高峰と称えられる「高野切」をはじめとした古筆や優れた歌人の姿を描いた歌仙絵、和歌をモチーフにした工芸作品を展示する。

 会期の後期展示(11月15日~12月15日)には、いまからちょうど100年前に切断された「佐竹本三十六歌仙絵」のうち《佐竹本三十六歌仙絵 中務像》(重要文化財)を初公開。歌人・中務は平安時代中期に活躍した人物で、恋の歌を多く残した。本作では、中務の切なげな表情と華やかな十二単の色彩や文様が見どころとなる。本展を通じて、日本で育まれた個性豊かな和歌の世界を楽しみたい。