EXHIBITIONS

没後20年 ベルナール・ビュフェ 或る画家の航海

ベルナール・ビュフェ 自画像 1958

ベルナール・ビュフェ 二つのテーブル 1950

ベルナール・ビュフェ サーカス:ル・ピエ・ド・ネ 1955

ベルナール・ビュフェ ニューヨーク:マンハッタン 1958

ベルナール・ビュフェ サン=カストの海辺の家 1965

ベルナール・ビュフェ美術館外観

 ナチスの占領から解放され、第二次世界大戦が終結してまもなくのフランス。人々が戦後の喪失感から立ち直ろうとしていた時代にベルナール・ビュフェは画家としてデビューし、19歳の若さで「批評家賞」を受賞。芸術の発信地がパリからニューヨークへと移り変わろうとするなか、フランス伝統絵画の新星として画壇から大きな期待が寄せられた。

 ビュフェは、戦争の痛みやフランスの状況を、虚飾を廃した線による具象絵画で表現。その作品は、当時の若者に多大な影響を及ぼしたサルトルの実存主義やカミュの不条理の思想の具現化として映り、国内外にビュフェ旋風を巻き起こした。

 注目を浴びるがゆえの賛否両論の嵐のなか様々な表現に挑み、生涯で8000点を超える作品を生み出したビュフェ。本展では、写真や資料などを交えて当時の「ビュフェ現象」を振り返りながら、画家の没後20年の節目に改めてその作品に向き合う。