EXHIBITIONS

磯崎新の謎

2019.09.27 - 11.24

エンジェル・ケージ Angel Cage, 1976-77/2019, from MAN TransFORMS (1976-77, N.Y.)

磯崎新 グラヴィティ・ルーム 1976-77/2019 「MAN TransFORMS展」(パー・ヒューイット国立博物館、ニューヨーク、1976-77)より

磯崎新 はし 1978-79/2019 「間:日本の時空間」展(装飾美術館、パリ、1978)より

磯崎新 パラディアム 1983-85 ニューヨーク

磯崎新 孵化過程 1962/2011

 数百にもおよぶ建築物、またプロポーザルとともに多数の著作を発表してきた世界的建築家・磯崎新。その半世紀以上にわたる活動と挑戦をたどる展覧会が開催される。

  磯崎は1931年大分市生まれ、54年東京大学工学部建築学科卒業。丹下健三に師事し、63年に建築事務所「Arata Isozaki & Associates」を設立。主な作品に、大分県立中央図書館(現・アートプラザ、1967)、つくばセンタービル(1983)、北九州市立美術館(福岡、1974)、ハラ ミュージアム アーク(群馬、1988)、水戸芸術館(1990)など。国外では、ロサンゼルス現代美術館(1986)、カタール国立コンベンションセンター(2011)など多数手がけている。また、これまで積極的に建築批評を論じてきたほか、美術展・建築展の企画を行うなど、建築の枠を超えて、思想、美術、デザインといった幅広い分野で活躍している。

 キュレーターに、アリック・チェン、印牧岳彦、松井茂、藤村龍至の4名を迎える本展。磯崎が建築と、アートやデザイン、音楽、演劇などの領域との「間(はざま)」で展開してきた活動に新たな光を当てる試みとして、「いき」「しま」の2つのテーマを軸にその思考をひも解く。

「いき」では、パフォーマンス、インスタレーション、キュレーションや芸術的コラボレーションなど、これまで紹介される機会の少なかった実験的な作品を中心に展示。「しま」では、活動初期の60年代から現在に至るまでの都市計画を紹介し、各計画に共通する磯崎の理論を追う。

 本展は、磯崎の未知の側面を情報論(言語)とメディア論(映像)として解読し、あくなき挑戦を続ける姿勢を映し出す。