EXHIBITIONS
風間サチコ展 -コンクリート組曲-
ダイナミックに表現された、黒一色の木版画を制作するアーティストの風間サチコ。近現代の社会的な事象への関心を起点とした作品は、過去の事例の徹底したリサーチに基づいており、批判的な視点を持ちながらもコミカルな表現によって多面性を備えている。
本展では、コンクリートをめぐる開発史を軸として、黒部ダム、立山信仰、戦争遺跡などでのリサーチを通した新作を発表する。新作のひとつ《クロベゴルト》は、ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指輪』4部作の「序夜」にあたる『ラインの黄金(ラインゴルト)』の物語と、黒部峡谷の発展史を重ねた壮大な6点組みの作品だ。
もう1点の新作は、黒部川のダム建設を支えた労働者に焦点を当てたもの。世界遺産創設のきっかけともなったエジプトのアスワン・ハイ・ダムの建設時のヌビア遺跡群移設プロジェクトと、移住を余儀なくされた人々、ダムに沈んだ村のエピソードを重ね合わせる。
コンクリート建設の背景にあった社会的状況や軍事的利用、過酷な労働、また人と自然、観光産業などの歴史を重ねて考えることのできる展覧会。
本展では、コンクリートをめぐる開発史を軸として、黒部ダム、立山信仰、戦争遺跡などでのリサーチを通した新作を発表する。新作のひとつ《クロベゴルト》は、ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指輪』4部作の「序夜」にあたる『ラインの黄金(ラインゴルト)』の物語と、黒部峡谷の発展史を重ねた壮大な6点組みの作品だ。
もう1点の新作は、黒部川のダム建設を支えた労働者に焦点を当てたもの。世界遺産創設のきっかけともなったエジプトのアスワン・ハイ・ダムの建設時のヌビア遺跡群移設プロジェクトと、移住を余儀なくされた人々、ダムに沈んだ村のエピソードを重ね合わせる。
コンクリート建設の背景にあった社会的状況や軍事的利用、過酷な労働、また人と自然、観光産業などの歴史を重ねて考えることのできる展覧会。