齋藤恵汰 & 堀崎剛志「構造と表面」〜ラテックスと不動産

　日本とアメリカ、それぞれを拠点を活動する気鋭のアーティスト、齋藤恵汰と堀崎剛志による2人展が開催される。

　齋藤は1987年生まれ。2008年に都市空間におけるランドアート作品《渋家》を制作。すべてが共同作業であることを根底に、キュレーション、編集、劇作、経営などを手がけ、全体として機能が果たされる表現を生み出している。

　堀崎は1974年生まれ。2000年に渡米し、ロヨラ大学人文学部ヴィジュアルアート学科でメディアアートを学んだ。セントルイス市ワシントン大学にて修士号（彫刻） 。その後17年間、アメリカを拠点に、美術館に限らずコミュニティのなかで生まれるアートを地域住民とともにプロジェクトとして実践してきた。

　本展は「構造と表面」をテーマに、2人の代表作で構成。齋藤は、コレクティブ・ハウジングを不動産取引の手法で売買するコンセプチュアルアート作品《オーナーチェンジ》を、いっぽう堀崎は、ニューオリンズやニューヨーク州北部における過疎に注目し、廃屋の表面全体をラテックスで丹念に型取りした「ソーシャルドレス」シリーズを発表する。

　また、期間中には、磯村暖、鈴木操、長谷川新、きりとりめでる、滝朝子、大岩雄典、木村奈緒、ユミソンら、アーティストやキュレーターを招いたトークイベントが連日行われる。