EXHIBITIONS

シャルル=フランソワ・ドービニー展

~印象派への架け橋~

2019.07.19 - 09.01

シャルル=フランソワ・ドービニー ボッタン号 1869頃 フランス、個人蔵 © Archives Musées de Pontoise

 バルビゾン派を代表する画家であり、ときにパレットナイフも使用した大胆な筆致によって、よりみずみずしい表現に挑戦んだシャルル=フランソワ・ドービニー。水辺の風景を愛した画家としても知られ、自ら手がけたアトリエ船「ボタン号」で旅をしながら、その光景を描き続けた。

 また印象派の先駆者ともみなされ、サロン(官展)の審査員として若き印象派の画家たちを擁護し、カミーユ・ピサロやクロード・モネらに敬愛されたドービニー。バルビゾン派から印象派への過渡期に表現を進化させ、鹿児島出身の画家、黒田清輝や藤島武二、和田英作らがその作風を参考にするなど、日本の近代洋画の創出にも影響を与えた。

 ドービニーの画業をとらえ直す国内初回顧展となる本展では、初期から晩年までの油彩画や版画等約80点を展示。さらに、カミーユ・コローやギュスターヴ・クールベ、オノレ・ドーミエと、ドービニーの息子カールなどの周辺作家の作品約20点を紹介する。