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EXHIBITIONS

ロバート・フランク展 - もう一度、写真の話をしないか。

ロバート・フランク 『The Americans』より、《テネシー州チャタヌーガ》 1955 © Robert Frank from The Americans

ロバート・フランク リバー・ルージュの自動車工場、デトロイト 1955 © Robert Frank

ロバート・フランク 映画のプレミア、ロサンゼルス 1955 Ⓒ Robert Frank

ロバート・フランク 『The Americans』より、《聖フランシス、ガソリンスタンド、市役所 ‒ ロサンゼルス》 1955 © Robert Frank from The Americans

ロバート・フランク パリ 1950 © Robert Frank

 世界でもっとも重要な写真家のひとり、ロバート・フランク。1924年スイスに生まれたフランクは、23歳でアメリカ・ニューヨークへ移住し、写真家としてのキャリアをスタートさせた。その後、約15年間集中的に写真を撮影。南米やヨーロッパへの撮影旅行を重ねた後、自身の写真集を世に出す決意とともに再びアメリカへ戻った。

 そして58年、写真集『アメリカ人』を刊行。スイスから移住したばかりの若者がアメリカに強く感じた疎外感や不安を大胆かつ繊細に表現した同作は、戦後アメリカ社会の様相を鋭くあぶり出し、世間に大きな衝撃を与えた。やがて『アメリカ人』は、フランクと同世代の若者やアーティストから広く受け入れられ、現在ではもっとも版を重ねた写真集となった。

 写真集を発表後、映画制作に重きを置いたフランクだが、20世紀の写真史に大きな変革をもたらしたことから「伝説の写真家」とも称されている。そして94歳を迎えたいまも、写真・言葉・グラフィックワークを自在に操った写真集を次々と手がけている。

 本展では、清里フォトアートミュージアムのコレクションから、未発表を含む作品106点を公開。23〜38歳までの約15年間、アメリカ・南米・ヨーロッパを旅し、模索と挑戦を重ねた若き写真家の歩みと眼差しをたどる。

 日本国内での大規模展覧会は23年ぶり。世代を超えて支持されるフランク作品の歴史的、また今日的意義を問う、またとない機会となるだろう。