EXHIBITIONS

ショーン・タンの世界展

どこでもないどこかへ

ショーン・タン 『アライバル』(河出書房新社)より 2004-06

ショーン・タン 『ロスト・シング』より 1999

ショーン・タン 『アライバル』より 2004-06

ショーン・タン 「火曜午後の読書会」『遠い町から来た話』より 2004

『ロスト・シング』で2011年にアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞したオーストラリアの作家、ショーン・タン。1999年に初めて絵と文を自分で手がけた絵本『ロスト・シング』をもとに、9年の歳月をかけて映画化し、日本でも独自の世界観と表現方法で熱狂的なファンを獲得した。また、2006年に発表した文字のないグラフィック・ノベル『アライバル』も大きな反響を呼んでおり、23の言語で刊行されている。

 一貫してタンが作品に表現してきたのは、何かが失われ、ほころびが生じた世界。そこには、戦争や災害のメタファーのようなモンスターがいるいっぽうで、人間と共生する不思議な生き物が登場し、物語の世界を豊かにしている。また、人々が共有してきた「いつか見た光景」が織り込まれ、新たな出会いと希望の萌芽が描かれている。

 本展は、タンの全面的な協力のもとで開催される世界初の大規模個展。代表作『アライバル』『ロスト・シング』『遠い町から来た話』の原画・資料・映像から、不思議な生き物をかたどった立体作品、日常の風景を独自の視点で切り取った油彩画、最新作『内なる町から来た話(邦訳仮題)』までを展示し、緻密で壮大な創作の秘密を解き明かす。