EXHIBITIONS
国立西洋美術館開館60周年記念
松方コレクション展
国立西洋美術館が開館60周年を記念し、その礎である「松方コレクション」の歴史を振り返る展覧会を開催する。
「松方コレクション」は、神戸の川崎造船所(現・川崎重工業株式会社)の初代社長などを務めた実業家・松方幸次郎が、1910~20年代にヨーロッパ各地で蒐集した美術品のコレクション。当初は、クロード・モネやポール・ゴーガン、フィンセント・ファン・ゴッホらの絵画からオーギュスト・ロダンの彫刻、中世の板絵、タペストリーまで多様な時代・地域・ジャンルからなり、日本のために外国から買い戻した浮世絵約8000点も加えて、1万点に及ぶ規模だった。
しかし、昭和金融恐慌による造船所の経営破綻により、日本に到着していた作品は国内外に散逸し、ヨーロッパに残されていた作品の一部はロンドンの倉庫火災で焼失。さらに他の一部は、第二次世界大戦末期のパリでフランス政府に接収された。戦後、ようやくフランスから日本へ作品375点が寄贈返還され、これらを保管展示するための美術館として、1959年に国立西洋美術館が誕生した。
本展では、ゴッホ《アルルの寝室》をはじめ、2016年に発見された、現在修理が進められるモネの《睡蓮、柳の反映》など、世界各地に散らばる松方旧蔵の名作を含む約160点が集結。ロンドン、パリでの松方の蒐集の足取りを明らかにする歴史資料も展示し、苦難の歴史を歩んだ「松方コレクション」の軌跡をたどる。
「松方コレクション」は、神戸の川崎造船所(現・川崎重工業株式会社)の初代社長などを務めた実業家・松方幸次郎が、1910~20年代にヨーロッパ各地で蒐集した美術品のコレクション。当初は、クロード・モネやポール・ゴーガン、フィンセント・ファン・ゴッホらの絵画からオーギュスト・ロダンの彫刻、中世の板絵、タペストリーまで多様な時代・地域・ジャンルからなり、日本のために外国から買い戻した浮世絵約8000点も加えて、1万点に及ぶ規模だった。
しかし、昭和金融恐慌による造船所の経営破綻により、日本に到着していた作品は国内外に散逸し、ヨーロッパに残されていた作品の一部はロンドンの倉庫火災で焼失。さらに他の一部は、第二次世界大戦末期のパリでフランス政府に接収された。戦後、ようやくフランスから日本へ作品375点が寄贈返還され、これらを保管展示するための美術館として、1959年に国立西洋美術館が誕生した。
本展では、ゴッホ《アルルの寝室》をはじめ、2016年に発見された、現在修理が進められるモネの《睡蓮、柳の反映》など、世界各地に散らばる松方旧蔵の名作を含む約160点が集結。ロンドン、パリでの松方の蒐集の足取りを明らかにする歴史資料も展示し、苦難の歴史を歩んだ「松方コレクション」の軌跡をたどる。