EXHIBITIONS

和と漢へのまなざし

2019.04.06 - 05.06

上畳本三十六歌仙絵 紀貫之像 鎌倉時代・13世紀 五島美術館蔵 重要文化財

後鳥羽院本三十六歌仙絵 平仲文像 鎌倉時代・13世紀 五島美術館蔵

下絵和漢朗詠集切 伝 藤原公任筆 平安時代・11~12世紀 五島美術館蔵

 『源氏物語』をはじめ、王朝文学が花開く平安時代に成立した『和漢朗詠集』。本書には、藤原公任(ふじわらのきんとう)によって、貴族たちが愛好した漢詩文と和歌が集められている。こうした漢詩文と和歌の世界への憧れは、後世にも大きな影響を与え、豊かな美の数々を生み出してきた。

 本展では、美術館の蔵品の中から『和漢朗詠集』と、その撰者・藤原公任に関連する古筆、あわせて日本・中国を題材とした絵画を展示。和と漢へのまなざしを映した名品約40点を紹介する(会期中一部展示替あり)。

 なかでも見どころとなるのは、日中の紙料装飾が調和した伝藤原公任筆の写本『太田切』や、俵屋宗達が下絵を手がけたといわれる『和漢朗詠集』の色紙帖などの希少な資料。さらに、国宝『源氏物語絵巻 鈴虫一・鈴虫二・夕霧・御法』が、会期中の4月27日~5月6日まで特別展示される。