EXHIBITIONS

横山華山

KAZAN - A Superb Imagination at Work

2019.04.20 - 06.23

横山華山 祇園祭礼図巻(上巻部分) 天保6-8(1835-7)年 個人蔵

横山華山 祇園祭礼図巻》(下巻部分) 天保6-8(1835-7)年 個人蔵

横山華山 紅花屏風(右隻)文政6(1823)年 山形美術館((山)長谷川コレクション)

 江戸時代後期の京都で活躍した絵師・横山華山。横山家が曾我蕭白と交流があったため、幼少時に独学で蕭白の作品を学んだ横山は、その後当時の著名な絵師・岸駒に入門。さらに呉春に私淑して絵の幅を広げ、多くの流派の画法を身につけた。

 伝統や形式を重んじる諸画派に属さず、画壇の潮流に左右されない自由な画風と筆使いで人気を博した横山。その名声は当時日本中に広がっており、著名な画家を記した番付や夏目漱石の作品に名前が登場するなど、明治から大正の頃までは世間に知られた存在だった。海外でも早くから評価され、欧米の美術館に優品が多数所蔵されたが、幅広い画域は美術史では分類が難しいこともあり、今日まで紹介される機会が少なかった。

 本展は、横山の初期から晩年までの多彩な画業を系統立て紹介する初の回顧展。とりわけ横山が、細やかな描写で手腕を発揮した風俗画や祭礼図などの代表作のほか、ボストン美術館や大英博物館など海外に渡った作品も里帰りする。