EXHIBITIONS

アニッシュ・カプーア / 遠藤利克 / 大庭大介 / ヴァジコ・チャッキアーニ

2019.03.26 - 04.27

アニッシュ・カプーア Untitled 2016

 アーティストの直感的な判断や、感情の痕跡を限りなく排除するミニマリズム。本展では、立方体や球体など無機的な形状を継承しながら、身体的な触覚性を喚起する素材や色彩表現で、その影響を感じさせるアーティストを紹介する。

 出品作家は、「存在と不在」「窪みと膨らみ」といった対極的な意味を巧みに用い、シンプルなフォルムに深い精神性を呼び起こす多数の作品を発表してきたアニッシュ・カプーア。木材をひつぎのような直方体に彫塑して燃やす行為によって、共同体の儀式やその根源にある衝動を喚起する遠藤利克。
 
 アルテ・ポーヴェラを受け継ぎながら、ファウンドオブジェクトに最小限の手を加えることで、出身国・ジョージアの社会的な出来事を静かに語るヴァジコ・チャッキアーニ。そして絵画を鑑賞者との対話の場ととらえてきた大庭大介の4名。

 展示空間には、文化背景と世代の異なる4名の、色彩とフォルムによる深遠な作品世界が立ち現れる。