EXHIBITIONS

第21回亀倉雄策賞受賞記念

色部義昭展「目印と矢印」

展覧会告知ポスター

受賞作:地下鉄のCI計画「Osaka Metro」

受賞作:地下鉄のCI計画「Osaka Metro」

受賞作:地下鉄のCI計画「Osaka Metro」

 グラフィックデザイナー亀倉雄策の生前の業績を讃え、グラフィックデザイン界の発展に寄与することを目的に設立された「亀倉雄策賞」。同賞の運営と選考は公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)が行い、毎年、年鑑『Graphic Design in Japan』出品作品の中から、もっとも優れた作品とその制作者に対して贈られる。

 今年は、色部義昭が手がけた「Osaka Metro」のCI計画が受賞。Metroの「M」の中にOsakaの「O」を内包した、立体的で螺旋状に動きのあるシンボルを中心に、エネルギッシュな大阪の町や走り続ける活力を表現したこの計画は、「プライベートな作品、表現が多い中、公共性の高い仕事」、「堂々たるデザインであり、亀倉雄策賞に相応しい」と高く評価された。

 色部は1974年千葉県生まれ、東京藝術大学大学院修士課程修了。日本デザインセンター入社後、原デザイン研究所の勤務を経て、2011年より色部デザイン研究所を主宰。グラフィックデザインをベースに、平面から立体、空間、映像まで幅広くデザインを展開し、これまでの主な仕事に、市原湖畔美術館や国立公園といった美術館や公共施設のブランディング、商品のパッケージデザイン、展覧会の会場構成などがある。

 本展では、受賞作の「Osaka Metro」のデザインや、市原湖畔美術館、須賀川市民交流センター tetteなどの公共的なプロジェクトを中心に、原寸模型や映像で紹介。色部が、一般の人に向けてグラフィックデザイナーの職能をわかりやすく説明する際に用いる「目印と矢印」の視点で、これまでの取り組みを解説する。