EXHIBITIONS

未来を担う美術家たち

21st DOMANI・明日展

文化庁新進芸術家海外研修制度の成果

2019.01.23 - 03.03

加藤翼 Pass Between Magnetic Tea Party 2015 Courtesy of Toyota Municipal Museum of Art and MUJIN-TO Production

川久保ジョイ 千の太陽の光が一時に天空に輝きを放ったならば I 2013 参考作品

和田的 白器「牛」 2015 個人蔵

三瀬夏之介 日本の絵 2006 文化庁蔵

 文化庁による新進作家育成プログラムで海外に送り出した人材を日本で紹介する大規模なグループ展「DOMANI・明日展」。第21回は「平成の終わりに」をサブタイトルに、昭和50年代に生まれ、平成時代に表現者を目指す9名による作品を、国立新美術館の豊かな空間で展示する。

 出品作家は、移動と距離をテーマに参加型プロジェクトを展開する加藤翼、写真や言語など多様なメディアで個人と歴史上の出来事を普遍的な問題へと媒介していく作品群を制作する川久保ジョイ、パフォーマンスとその記録映像によって構成される作品を発表する木村悟之、「光をあてる」をテーマに、映像プロジェクションによるインスタレーションの制作を行う志村信裕。

 解体可能なパーツで構築された緊張感ある立体作品などを手がける白木麻子、パラパラ漫画(フリップ・ブック)の原理で絵が動く装置「キノーラ」を写真や絵画作品に用いる蓮沼昌宏、夢や意識として体験されるイメージを作品化する松原慈、雪の結晶やアリの巣といった有機的な構造に見られる自己組織的なプロセスやパターンを、絵画やドローイングで表現する村山悟郎、静謐な佇まいの陶磁器や樹脂、金属を素材とした作品にも取り組む和田的。

 あわせて、文化庁が所蔵する現代美術作品から、イタリア・フィレンツェでの滞在制作経験を持つ三瀬夏之介をゲスト作家に迎えるほか、会期中には各アーティストによるトークイベントも行われる。