EXHIBITIONS

林武史「凸凹な石」

2018.09.29 - 11.10

林武史 石のかたち-黒 2018

林武史 黒い山 2018

 彫刻家・林武史のこれまでの制作を記録したカタログ『凸凹な石』の刊行を記念した個展が開催される。

 林は1956年岐阜県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科を修了後、98〜99年に文部省在外研究員としてパリに滞在。2012年には「第6回円空大賞展 大地との共鳴-創造の原風景」(岐阜県美術館)で円空賞を受賞した。

 本展は、林が真っ白な画廊空間を枯山水のように構成した2006年の作品《石間》と14年の《石の言葉》をさらに展開させるもの。中心に配されるのは、壁土と織部の釉薬をかけて本焼きした東京藝術大学の古い瓦を用いた作品で、積層された壁土を土台として、その上にケヤキの板を載せ、中央に黒花崗石の山の彫刻が設置される。

 そして画廊の壁面には、下から覗けるように透明な台座を用いて赤花崗石や黒花崗石の作品を配置。ブロンズ、木陶、黒大理石など、様々な素材が組み合わさったこれらすべてをひとつのインスタレーションとして発表する。