EXHIBITIONS

ジャッキー・サコッチオ「Unbearable Lightness-堪えがたいほどの光」

2018.09.08 - 11.10

ジャッキー・サコッチオ Place(Blue Speed) 2018 Courtesy of the artist and Van Doren Waxter, New York

 ニューヨークとコネチカットを拠点に活動するジャッキー・サコッチオのアジア初個展が開催される。

 サコッチオは1963年生まれ。これまで、クローチェ現代美術館、ナーマン現代美術館、11R・ヴァン・ドーレン・ワクスター、ローナ・ホフマン・ギャラリーで個展を開催。作品の主な収蔵先には、メトロポリタン美術館やダラス美術館、サーチギャラリー、シカゴ現代美術館などがある。また、クリストファー・ウールのアシスタントを務めていたことでも知られている。

 キャンバスは描かれるものであると同時に、描くものでもあるとして制作を行うサコッチオは、絵具を滴らせた2つの巨大なキャンバスを刷り合わせることからそのプロセスをスタート。偶発的に生み出された網目模様の上に、さらに人工的なピクセル状の上塗りが重ねて完成する絵画は、互いが反発し合っているかのような緊張感をはらむ。

 またサコッチオはターナーの難破船の比喩、ジャン・デュビュッフェの生の筆致、白髪一雄をはじめとする具体のパフォーマンスペインティング、そしてヘレン・フランケンサーラーの荘厳さから影響を受け、自然と規律の関係性をよりいっそう鮮やかに描き出している。

 本展では、アジアのコレクターのために制作された、いくつもの絵具の層が織りなす新作11点を発表する。