EXHIBITIONS

大岩オスカール「光の満ちる銀座」

2018.07.21 - 09.22

大岩オスカール Twighlight 2017 Courtesy of the artist and Tokyo Gallery+BTAP

 都市での生活体験を基盤に、それぞれの土地の環境と向き合いながら絵画を手がける大岩オスカールが、2009年に北京での作品発表以来、9年ぶりとなる個展を開催する。

 大岩は1965年ブラジル・サンパウロ出身。89年サンパウロ大学建築学部卒業。より広い活躍の場を求めて、91~2001年は東京、次いで02年〜現在までニューヨークを拠点として制作活動を行ってきた。俯瞰的な構図と大画面を用いて自然や都市をダイナミックに描きつつ、風景のほころびから垣間見える社会の多面性をユーモアを交えて明らかにする作品で国際的に高く評価されている。

 近年では、08〜09年に東京都現代美術館、福島県立美術館、高松市美術館を巡回する個展「夢みる世界」を開催。16年の瀬戸内国際芸術祭では、直径12mのドーム内部を油性マジックの描画で埋め尽くすインスタレーションを発表した。現在はサンパウロのJapan Houseで個展を開催するなど、国内外で精力的に活動を行う。

 本展では、2015年以降制作した新作を展示。大岩が訪れたロサンゼルスの郊外や、日本の田園を走る基幹道路の風景を題材とした作品、実在しない地表の光景を想像力によって描いた作品など、大画面の絵画を中心に並べ、光と影の対比やそこから生まれる時間の推移など、物語性が際立つ展示空間を構成する。