萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく

　1969年『ルルとミミ』でデビュー以降、『ポーの一族』や『トーマの心臓』をはじめ、不朽の名作を生み、幅広いジャンルを手がけてきた萩尾望都（はぎお・もと）。大島弓子など同時期に人気を集めたマンガ家らとともに「花の24年組」と呼ばれ、70年代の少女マンガ黄金期を築いた。

　75年の作品『11人いる！』は、従来の少女マンガでは例をみない本格的SF作品としてマンガ界に衝撃を与え、続く『百億の昼と千億の夜』（原作＝光瀬龍）、『スター・レッド』『マージナル』『バルバラ異界』は、いまも多くのファンを魅了してやまない。

　本展では、少女マンガ史におけるSFの黎明期を担った萩尾のカラーイラストレーション、コミック生原稿など、約400点の原画が集結。惑星に魅入られた奇跡のマンガ家が描き出した、夢の展示空間が実現する。