モボ・モガが見たトーキョー

　「モダンボーイ」「モダンガール」の略語、モボ・モガが登場した大正〜終戦・復興まで、激動の東京を振り返る展覧会が開催される。

　大正時代〜昭和初期・戦中の日本は産業化が急速に進み、それまで都市の一部階層で見られていた洋風の生活スタイルが一般化。会社勤めをするサラリーマンや職業婦人といった新しい働き方が生まれた。大衆消費時代を迎え、1909年に大ヒットしたセイコーの懐中時計「エンパイヤ」や、30年代に発売された花王シャンプーなど、多くの企業がモダンデザインにこだわった商品や広告を打ち出すのもこの頃。いっぽうで、昭和初期は世界的な金融恐慌（昭和恐慌）、満州事変、そして太平洋戦争開戦へと進む激動の時代でもあった。

　本展では、ドラマや映画も多数制作され、近年注目される大正〜終戦・復興期の人々の生活・文化を紹介。花王ミュージアム、セイコーミュージアム、東武博物館、郵政博物館、たばこと塩の博物館の5館を中心に、企業博物館・企業アーカイブに残る様々な資料約200点を展示する。