EXHIBITIONS
曽根裕|石器時代最後の夜「今日の3つの話」(TOKYO)
ミヅマアートギャラリーで「曽根裕|石器時代最後の夜『今日の3つの話』」が開催されている。
曽根がミヅマアートギャラリーで展示をするのは、2022年の会田誠との二人展以来、個展としては初めてだ。世界各地に活動拠点を持ち、近年はおもに香川県で制作を続ける曽根の現在の視点を見る。
以下、展覧会ステートメントとなる。
「コロナパンデミックにつづいてロシアがウクライナに侵攻し、イスラエルとガザ地区が交戦を始めた時、私は、ひとつの時代の終わりと不吉な新時代の行方を考えていた。そして私は、30年前に閉山した凝灰岩の柱状節理の石切場がある香川の『鷲の山』で、山の守り人のようなことを始めた。それは使われなくなった石切場から再び石を採石して、運び降ろし、彫刻をするという作業。
まず、はじまりとして、道具も何もないなかで何かそこにあるものを使って何かをつくり出していく手法そのものの風景を、石で彫ることにしました。つまりブリコラージュの風景(ダブルログ)。
次に、私が雪豹なので、1997年頃から時々作品の内部とは関係なく、作品タイトルに"雪豹"を使ったり、雪豹がいそうな島のインスタレーションをつくったりしていました。私にとっての雪豹は、ヒマラヤに生息し、群れをなさず、人間とは絶対に出会わない孤高の生き物です。そういう雪豹も天気が良くて安全なところにいる時には、ふわーっと昼寝をしているのではないかと想像すると私はとても嬉しくなります。いま思うと、とても長いあいだ私はこの作品をつくりたかったようです(雪豹)。
それから山の守り人となった私は、この山のことを何も知らないことに気づきました。山を少しでも知る意味も含め鷲の山を丸ごと彫刻にしました(鷲の山と柱状節理)。
長いといっても30年くらいの思いと、新しい場所で不都合に、ものをつくり生活を始めること、そしてさらにその場の理解を深めること。とはいえ、この現代の混乱に対し、私が怒り続けるだろうことにはかわりはない」(展覧会ウェブサイトより)。
曽根がミヅマアートギャラリーで展示をするのは、2022年の会田誠との二人展以来、個展としては初めてだ。世界各地に活動拠点を持ち、近年はおもに香川県で制作を続ける曽根の現在の視点を見る。
以下、展覧会ステートメントとなる。
「コロナパンデミックにつづいてロシアがウクライナに侵攻し、イスラエルとガザ地区が交戦を始めた時、私は、ひとつの時代の終わりと不吉な新時代の行方を考えていた。そして私は、30年前に閉山した凝灰岩の柱状節理の石切場がある香川の『鷲の山』で、山の守り人のようなことを始めた。それは使われなくなった石切場から再び石を採石して、運び降ろし、彫刻をするという作業。
まず、はじまりとして、道具も何もないなかで何かそこにあるものを使って何かをつくり出していく手法そのものの風景を、石で彫ることにしました。つまりブリコラージュの風景(ダブルログ)。
次に、私が雪豹なので、1997年頃から時々作品の内部とは関係なく、作品タイトルに"雪豹"を使ったり、雪豹がいそうな島のインスタレーションをつくったりしていました。私にとっての雪豹は、ヒマラヤに生息し、群れをなさず、人間とは絶対に出会わない孤高の生き物です。そういう雪豹も天気が良くて安全なところにいる時には、ふわーっと昼寝をしているのではないかと想像すると私はとても嬉しくなります。いま思うと、とても長いあいだ私はこの作品をつくりたかったようです(雪豹)。
それから山の守り人となった私は、この山のことを何も知らないことに気づきました。山を少しでも知る意味も含め鷲の山を丸ごと彫刻にしました(鷲の山と柱状節理)。
長いといっても30年くらいの思いと、新しい場所で不都合に、ものをつくり生活を始めること、そしてさらにその場の理解を深めること。とはいえ、この現代の混乱に対し、私が怒り続けるだろうことにはかわりはない」(展覧会ウェブサイトより)。