EXHIBITIONS

京都 大原に生きた画仙人 小松均展 ―自然をまなざす

2025.01.02 - 02.03

小松均 牛図 さみだれ 1934(昭和9)

 美術館「えき」KYOTOで「京都 大原に生きた画仙人 小松均展 ―自然をまなざす」が開催されている。

 京都・大原で自給自足の生活を営みながら、自然に向かい、戦後の水墨表現に独自の画境を拓いた小松均(1902〜1989)。1902年(明治35年)に山形県大石田町に生まれ、18歳の時に画家を志して上京。川端画学校で学び、1924年(大正13年)の第4回国画創作協会展(国展)初入選をきっかけに翌年京都へ移り土田麦僊に師事した。国展解散後は帝展と院展で入選を重ね、1927年(昭和2年)からは大原を拠点とし、大原の四季の自然のほか、生き物や植物などの身近なモチーフや、各地の風景を描き続けた。

 また、小松は昭和初期から徹底した写実による水墨表現を模索し、1950年代中期以降から代表作とも言える力強い墨画による大画面の連作によって日本画の新たな表現を示した。その風貌と作画に取り組む姿勢から"画仙人"と呼ばれた小松均。本展では、孤高の画家・小松均に魅せられたひとりのコレクターの所蔵品から、"画仙人"の眼差しを通して描かれた世界を紹介している。