EXHIBITIONS

エドワード・ゴーリーの優雅な秘密

2017.12.02 - 2018.02.05

エドワード・ゴーリー 『輝ける鼻のどんぐ』原画 1969 © 2010 The Edward Gorey Charitable Trust

エドワード・ゴーリー 『うろんな客』原画 1957 © 2010 The Edward Gorey Charitable Trust

エドワード・ゴーリー 『ギャシュリークラムのちびっ子たち』原画 1963 © 2010 The Edward Gorey Charitable Trust

エドワード・ゴーリー 『輝ける鼻のどんぐ』原画 1969 © 2010 The Edward Gorey Charitable Trust

 不思議な世界観と、モノクロームの緻密な線描で、世界中に熱狂的なファンを持つ、エドワード・ゴーリー(1925-2000)。日本では異色の作家として知られており、『うろんな客』や『不幸な子供』などの絵本が次々と邦訳され、人気が高まっている。

 ミステリー小説のような物語と押韻・造語・古語などを駆使したテキスト、陰影や背景までもをペンで細かく描いたイラストは、不気味でナンセンス、そして優雅なユーモアが余韻となり、ときに読者の不安を呼び起こす。また、他著の挿絵、舞台と衣装のデザイン、演劇やバレエのポスターなど、その才能は多岐にわたる。

 ゴーリーの魅力的な作品はシュルレアリストのマックス・エルンストや、ムーミンの作者トーベ・ヤンソンをはじめ、多くの文化人にも愛好された。

 本展では、エドワード・ゴーリー公益信託とブランディーワイン・リバー美術館によって準備され、アメリカ各地を巡回した原画を日本で初展示。さらに国内のコレクションを加えた貴重な原画・書籍・資料など約350点を通して、ゴーリーの多彩な制作活動と謎に満ちた優雅な秘密に迫る。