木村秀樹　ー青磁・水鳥ー

　イムラ・アートギャラリーで「木村秀樹　ー青磁・水鳥ー」が開催される。

　木村秀樹は、版画家として鮮烈なデビューを飾った後、おもにシルクスクリーン技法で制作しながら、紙、ガラス、キャンバス、と多岐にわたる支持体を駆使し、絵画と版画の融合した作品も発表。1980年代にはシルクスクリーンの技法をもちいて、水鳥のイメージを描いた作品「水鳥のシリーズ」を制作するもシリーズの制作休止する。それから約40年の月日を経て、再び「水鳥のシリーズ」に取り組むとき、木村がメディアとして新たに選んだのは「焼き物」だった。

　本展では、青磁の水鳥と波紋タイルを据えたミクストメディアによる立体作品《Celadon・Lake　翠い湖》 、《 Celadon・A Water Bird on the Pool》 と、青磁の水鳥の写真画像を使用したシルクスクリーン版画作品など、新作9点を紹介。今回の展示構成のおもとなる「青磁の水鳥と波紋タイル」は、成形に3Dソフトやプリンターをもちい、また出力されたプラスチック製の水鳥／タイルを手作業で成形し、その後型取り、粘土を鋳込み、乾燥させ、素焼き、本焼きと、複雑な制作プロセスを経て、完成した。