EXHIBITIONS
即興 ホンマタカシ
東京都写真美術館で「即興 ホンマタカシ」が開催されている。
ホンマタカシ(1962年、東京都生まれ)は99年に写真集『東京郊外』(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞を受賞した。行政やデベロッパーによる画一的な開発が進む東京郊外の風景と人々を一定の距離感で撮影し、叙情性を排した視点が高い評価を受けた。2011年から12年にかけて、国内3ヵ所の美術館を巡回した大規模個展「ニュー・ドキュメンタリー」を開催。キャリア初期に手がけたイギリスのカルチャー誌『i-D』をはじめとするマガジン・ワークや、変わりゆく東京の風景とそこに暮らすひとりの少女が成長する姿を写した《Tokyo and myDaughter》、写真家の中平卓馬をモチーフにした映像作品など、作家の写真・映像表現の広がりを概観する新旧作品が展示された。
本展はホンマにとって日本の美術館で開かれる約10年ぶりの個展となる。建築物の一室をピンホールカメラに仕立て、世界各地の都市を撮影した、本展の中核をなす出品作品《THENARCISSISTIC CITY》についてホンマは、「都市によって都市を撮影する」と述べている。外に向かって開かれた小さな穴から差し込む光は、真っ暗な部屋の中に倒立した都市の風景を即興的に描き出している。
そして、この「即興」という言葉が本展ではひとつのキーワードとなる。作品や展覧会自体に偶然性を取り入れることにホンマの現在の関心はあり、作品のなかにも文字として現れる本展の英題「Revolution 9」は、イギリスのロックバンド、ビートルズが様々な音源を元にコラージュのように制作した、同名曲へのオマージュとして捧げられている。本展では、この10年あまりに制作された作品を中心に、写真・映像表現にラディカルな問いを投げかけるホンマのいまに迫る。
ホンマタカシ(1962年、東京都生まれ)は99年に写真集『東京郊外』(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞を受賞した。行政やデベロッパーによる画一的な開発が進む東京郊外の風景と人々を一定の距離感で撮影し、叙情性を排した視点が高い評価を受けた。2011年から12年にかけて、国内3ヵ所の美術館を巡回した大規模個展「ニュー・ドキュメンタリー」を開催。キャリア初期に手がけたイギリスのカルチャー誌『i-D』をはじめとするマガジン・ワークや、変わりゆく東京の風景とそこに暮らすひとりの少女が成長する姿を写した《Tokyo and myDaughter》、写真家の中平卓馬をモチーフにした映像作品など、作家の写真・映像表現の広がりを概観する新旧作品が展示された。
本展はホンマにとって日本の美術館で開かれる約10年ぶりの個展となる。建築物の一室をピンホールカメラに仕立て、世界各地の都市を撮影した、本展の中核をなす出品作品《THENARCISSISTIC CITY》についてホンマは、「都市によって都市を撮影する」と述べている。外に向かって開かれた小さな穴から差し込む光は、真っ暗な部屋の中に倒立した都市の風景を即興的に描き出している。
そして、この「即興」という言葉が本展ではひとつのキーワードとなる。作品や展覧会自体に偶然性を取り入れることにホンマの現在の関心はあり、作品のなかにも文字として現れる本展の英題「Revolution 9」は、イギリスのロックバンド、ビートルズが様々な音源を元にコラージュのように制作した、同名曲へのオマージュとして捧げられている。本展では、この10年あまりに制作された作品を中心に、写真・映像表現にラディカルな問いを投げかけるホンマのいまに迫る。