EXHIBITIONS

佐伯祐三 自画像としての風景

佐伯祐三 コルドヌリ(靴屋) 1925 石橋財団アーティゾン美術館蔵

佐伯祐三 郵便配達夫 1928 大阪中之島美術館蔵

佐伯祐三 立てる自画像 1924 大阪中之島美術館蔵

 東京ステーションギャラリーで、展覧会「佐伯祐三 自画像としての風景」が開催される。東京では18年ぶりの本格的な回顧展であり、その後、大阪中之島美術館へ巡回する。

 いまから約100年前、大阪、東京、パリの3つの街に生き、短くも鮮烈な生涯を終えた画家・佐伯祐三(1898〜1928)。1924年に初めてパリに渡ってからわずか4年余の本格的な画業のなかで、佐伯は一連のパリ風景を独自の様式で描いた。画家の代名詞とされる都市風景の、比類ない個性は多くの人を魅了し続けている。

 本展では、厳選された代表作120点が集結。佐伯が描いた大阪、東京、パリの3つの街に注目し、画家が自らの表現を獲得していく過程に迫る(会期中、展示替えあり)。

 また東京会場の東京ステーションギャラリーは、佐伯と同時代の1914年に創建された東京駅丸の内駅舎内の、当時のレンガ壁がそのまま展示室の空間に生かされており、パリの石造りの建物と重厚な壁に魅了された佐伯の作品とともに見どころとなる。

 続く大阪会場は、日本最大の佐伯祐三コレクションを有する大阪中之島美術館にて、4月15日から6月25日までの会期を予定している。