EXHIBITIONS

石垣克子・タイラジュン「たずさえる視座」

2022.12.01 - 2023.01.22

左から
タイラジュン Shell Mound © Jun Taira
石垣克子 道すがら・宇地泊 © Katsuko Ishigaki

石垣克子 道すがら・宇地泊 © Katsuko Ishigaki

タイラジュン Shell Mound © Jun Taira

 POETIC SCAPEは、沖縄在住の作家、石垣克子とタイラジュンによる2人展「たずさえる視座(まなざし)」を開催。ゲストキュレーターには、天野太郎(東京オペラシティ アートギャラリーのチーフキュレーター)を迎える。
 
 石垣克子は1967年沖縄県生まれ。1991年沖縄県立芸術大学美術工芸学部美術学科絵画専攻卒業。戦後、日々変化していく故郷の風景を絵に描き続けてきた。近年の主な個展に、「南の景から」(ギャラリーアトス、沖縄、2022)、「その時々の眺め」(rat&sheep、沖縄、2021)、「眺め」(同、2020)、「基地のある風景Ⅱ」(eitoeiko、東京、2019)などがある。

 タイラジュンは1972年沖縄県生まれ。1999年大阪外国語大学卒業。2007年から12年まで、松本太郎と写真雑誌『LP』を編集・発行する。2009年以降は、浦添市港川でレストラン「rat&sheep」を営みながら自身の写真活動、展覧会における地域連携の実践などの事業にも取り組む。

 絵画と写真とそれぞれの表現で、沖縄の風景を見つめてきたふたり。本展キュレーターの天野太郎は、以下のコメントを出している。

「石垣市出身の石垣克子、うるま市出身のタイラジュンの2人展は、それぞれ絵画と写真による沖縄の風景がテーマです。日常の生活の中で目にする風景ですが、沖縄以外の人々にとって、何か見慣れない風景がここにはあります。生活をしている地域にある米軍や自衛隊の基地、毎月数件処理される不発弾の処理のために一時的に築かれた『塚』です。こうした風景が日常的な風景の中に介入してくるのも、沖縄の風景の一つのあり方です。ここでは、誰も気付かない風景ではなく、普段の生活の中にある風景について、改めて考えてみたい、あるいは風景というものが喚起する力を再考してみようとします。」