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大河原愛

Ai Ohkawara

 大河原愛は1979年東京都生まれ。2002年に武蔵野美術大学造形学部日本画学科を卒業、04年に同大学大学院造形研究科美術専攻日本画コースを修了し、08〜10年までアメリカ・ニューヨークに滞在。フランシス・ベーコンやエゴン・シーレなどの近代絵画や、アメリカの現代美術に影響を受ける。繊細でありながら、不完全で不均衡なフォルムを特徴とした人物画や、ノスタルジックなコラージュ、ドローイング作品を制作。目に見えない事物や、人の心の闇と痛み、そこから滲み出る光を表現する。近年の個展に、「静けさの内に留まる羊はいかにして温もりを手に入れたか」(新宿高島屋 美術画廊、東京、2023)、「Spectrum」(松坂屋名古屋店 美術品売場、愛知、2020)、「鼓膜に残る静寂を、優しさに変えるすべについて」(新宿髙島屋 美術画廊、東京、2019)など。海外では、08年よりニューヨークのMonkdogz Urban Art Galleryなどアメリカのギャラリーでも数多く展示を行い、 11年にアメリカとポートランドのHellion Galleryで個展を開催。東京、北京、上海、マレーシア、シンガポール、ニューヨーク、台湾のアートフェアにも出展している。作品が芥川賞作家の辺見庸、鹿島田真希、辻原登、桐野夏生の書籍の装丁に起用。13年、アメリカのOvercup press社が出版した画集『The Tall Trees of Tokyo』の日本人紹介アーティストのひとりに選ばれる。近年は世界配信されるNetflixドラマや映画に作品を提供するほか、2020年にはBSフジテレビ「ブレイク前夜」に出演し、国内外で注目を集めている。