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鈴木理策

Risaku Suzuki

 鈴木理策は1963年和歌山県生まれの写真家。東京綜合写真専門学校研究科修了。青森県・恐山と三重県・花窟神社の祭礼を、物語性のあるロードムービーを思わせる連続写真の手法で撮影した写真集『PILES OF TIME』(1999)で第25回木村伊兵衛写真賞を受賞。「見ること」への問題意識を根底に、聖地として知られる故郷・熊野を継続的に撮影するほか、セザンヌのアトリエ、自然風景などを収めてきた。近年は、ハーフミラー(半透鏡)に隔てられることによって、撮影者と被写体の視線が交差しないまま撮影が行われたポートレイト写真「Mirror Portrait」なども発表。2010年には、63年生まれの日本人写真家や批評家数名とともに「写真分離派」を設立し、企画展やレクチャーを行ってきた。主な個展に「鈴木理策:熊野、雪、桜」(東京都写真美術館、2007)、「鈴木理策写真展 意識の流れ」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館ほか2ヶ所、2015-16)など。